2017年4月3日月曜日

2017年 根室市議会3月定例月議会 予算審査特別委員会③

2017年3月16日-22日

根室市議会3月定例月議会の予算審査特別委員会(各事業・特別会計)の報告(続き)

【病院事業会計】
 2017年度当初予算では、常勤医14名非常勤医師4名の体制で行われます
 特に医業収益は30億1396万円で、昨年度当初予算より9011万円伸ばす予算となっています
 一方、病院事業費用の予算も47億7052万円と拡大しつづけており、一般会計からの繰入金は16億5452万円と高い状況が続いています
※その後、整形外科の常勤医師1名、産婦人科の非常勤医師1名が採用となり、常勤15名非常勤4名体制になっています

 分娩の再開について
 市立根室病院では2006年9月以降休止していた分娩が、2017年4月から10年ぶりに経産婦の方を対象に再開されることになりました
 昨年12月に着任された産科医師と釧路日赤からの応援医師を中心に助産師・看護師がチームをつくり、出産対応にあたります
 初年度は30件の出産件数で1260万円の収益を予算化しています
 なお以前、新聞で人件費7348万円+材料費312万円の経費と差引して約6400万円が一般会計から繰り入れられるといった内容で報道されていましたが、分娩を実施するしないに関わらず、医師・看護師等の人件費は元々生じているので、分娩再開によって新たに赤字が拡大するという意味ではありません
 今回、分娩再開と合わせて、新生児聴覚スクリーニング検査の実施の必要性について質問しました。病院事務局によると、すでに検査用の機器(ABR)が2機あるそうで、医師に確認したところ実施する方向性だとのことです
 なお他院にて出産した新生児への実施をどうするかや、検査金額などについては現場とまだ確認がとっていないとのことでした
 希望者に実施する検査ですが、聴覚障害の早期発見・早期対応を進めていくために、なるべく広く多くの方に受検していただけるような対応になることを希望します

 地域包括ケア病床について
 地域医療構想では急性期の削減と回復期病床への大幅な転換が求められています(国はあくまでも地域医療ニーズにそったものとしていますが)
 市立根室病院では地域包括ケア病床を4月から18床試験的に導入します
 単価を29037円と想定し約8900万円、1973万円の収益増を見込んでいます
 なお将来的には50床まで拡大していくこともふくめ、地域ニーズが経営面を考えた導入検討をすすめるとしています

 病院事務局の体制について
 市立根室病院の事務局は連日夜遅くまでの勤務が続くなど大変な労働環境にあると言われています。市では20年ぐらいかけていわゆる事務局としての専門的なプロパー職員を育成していく方向性でした。しかしこれまで採用してきた職員は残念ながら全て退職となっており、今後の事務局体制も引き続き困難が予想されます
 新たな病院改革プランの作成もふくめ、地域の医療ニーズをふまえた具体的な市立病院の将来像を作っていくにあたって、病院事務局の役割は大変大きなものと思います
 その体制や働き方について、立て直しを図っていくための取り組みが必要です

 臨時職員について
 市立根室病院では、臨時職員について、1年を越えて継続的に任用されている職員が相当数います。特に長い方では20年を越えて継続勤務されている方もいます
 病院の運営にとって必要な人材であれば、きちんと継続雇用できる嘱託職員としての取り扱いをするべきです
 これまで監査委員からもまた議会でも何年もの間、この問題をしてきしてきました。病院当局は順次解消を図っていきたいとして、看護師等では嘱託化に向けた取り組みが進められたものの、その他の職種ではその後の進展がありません。改善に向けた計画的な取り組みを推進するよう強く求めました

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